HAVRMの空空活動誌

「空空」は「うつらうつら」と読むらしいです.まぁ常に寝不足なもんで...

CF-XZ6を使えるようにするまで

こんにちは,HAVRMです.

1年ほど前に書いた記事でLet's noteのCF-XZ6を購入しセットアップしたことを記事にしていました.
havrm.hatenablog.com
havrm.hatenablog.com
しかし,記事にも書いた通り,PCがきちんと動くようにはなりませんでした.最終的には新たに購入することになったのですが,その一連の流れをまとめようと思います(実際に作業したのは2021年9月あたりです).

苦労しながらCF-XZ6を使用→再起不能

そのあと何度も電源が落ちることを繰り返しながらどういう条件で落ちるかを確認していきました.最終的には起動中に充電が終わるとその瞬間に落ちることがわかりました.しばらくそのまま使っていましたが,もう一度トライしようとBIOS周りのドライバ(バッテリー周りのドライバはここにありました)をインストールしようとしたところそのインストール中に電源が落ち,ドライバを認識しなくなりました(下の画像の0.0.0.0となっている部分です).

ドライバ認識不可

その後それを修復しようといろいろした結果BIOSの起動すらできなくなりましたorz
この時点でこのPCを使えるようにすることはあきらめて別のものを買うことにしました.

再選定・再購入

短時間であったものの実際にCF-XZ6を使ってバッテリーや性能等に不満はなかったので同じCF-XZ6を購入することにしました.
最初に買ったときは動作未確認のものを落札していたので,今回は動作確認済みのものを探すことにしました.そしたらちょうどその時にセットアップ済みでちゃんと使えるものの容量が128GB,タッチパネルがゴーストタッチ(触れてないのにタッチしたと誤認識すること)で使い物にならないものが出品されていました.型番としてはCF-XZ6RF7VS(通常はSSD256GBですが,おそらく購入時のオプションで128GBにしたようです.キーボードベースのほうに書いてあったかと...)で,リアカメラではなくWAN(SIMを挿せる)付属のものでした.なおIRカメラも内蔵されているのでWindowsの顔認証が利用できます.さらにバッテリーは両方とも(CF-XZ6は本体に内蔵したうえでキーボードベースに取り外し可能なバッテリーパックがあります)Lサイズでした.もともと1TBのM.2 SATAをCF-XZ6用に用意していたこと,最初に買ったPCのディスプレイはきちんと動作することからこれを落札しました.タッチパネルが使えないということが響いたのか落札金額は「¥16,000(税込み:¥17,600)」となりました.実際に届いたものを確認するとタッチパネルをオンにした瞬間に画面下側で大量のゴーストタッチが発生し操作が全くできなくなりました.この時は苦労しながらタッチ機能をオフにしましたw

ディスプレイの取り外し(いったん全部ばらしました)

CF-XZ6はほかのタブレットと異なり,液晶をフレームとタッチパネルで挟んだ構造になっています.
news.panasonic.com
自分の中では下の記事にある画像のようにディスプレイのみをばらせると思っていました.
www.itmedia.co.jp
実際には無理だったのですが,順を追って説明していきます.またこの時はどのように固定されているかわからなかったのでとりあえずすべてばらしています.

バッテリーの取り出し

まず諸々の作業をする前に裏ブタを以前のブログに乗せたサイト通りに外して,バッテリーを外します.

裏ブタを外して...

バッテリーについているテープと外し,邪魔なケーブルを寄せて出てきたねじ5か所を外してバッテリーを外します.

バッテリーのねじ

M.2 SATAと電池,リアカメラ,フロントカメラの取り外し

次に前の記事と同様にM.2 SATAを外して電池とリアカメラを外します.「裏ブタを外して...」の画像内の黄色いものが電池でその隣のいかにもカメラな感じのものがリアカメラになります.リアカメラについてはコネクタを無理に外さずにロックを起こしてから外すようにしてください.なおCF-XZ6のフラットケーブルについてはほぼすべてがこのロックの仕方なので他のところも同様にして外してください.

コネクタのバーの引き起こし

電池とリアカメラの上側(画像では下側)にあるのがフロントカメラと顔認証用IRカメラなのでこれも取り外します.ねじが3か所あるので外したら,先ほどと同様にコネクタのバーを上げ,取り外します.

フロントカメラのねじ

ファンとヒートシンクの取り外し

(実際の作業順とはこの辺りからずれます...場当たり的にばらしていたので...)
次にファンとヒートシンクを取り外します.ファンは3か所,ヒートシンクは2か所で固定されています.ファンのコネクタを外してねじを外し,取り外しちゃいましょう.

ファン・ヒートシンクのねじ

周辺コネクタの取り外し

この辺りからメインボードの取り外しに向かっていきます.
まず残っているうち見えるすべてのコネクタを外していきます.>

まだ外してないコネクタ(裏ブタ開けた時点の画像です)

なおコネクタについては上のは左から「スピーカー」,「4極イヤホンジャック」,「キーボードベースとのコネクタ」,「タッチパネル?」,「ディスプレイ?」,下は2つとも「WiFiのアンテナ」になっています.なお丸を付けていないですが,電源ケーブル用のコネクタ(ディスプレイ関係のコネクタの隣)がありますが,今回は外さず,電源ポート(DCポート)側を外しました.
ディスプレイのコネクタについては外すのに苦労したことを覚えていますが,どう外したかを覚えていません...後で確認して追記します.

メインボードの取り外し

ではここからメインボードを取り出します.ねじは下の画像の丸部分です(すでに何か所か外しています).

メインボードのねじ

画像中の青い丸はUSB-Cコネクタのシールドを固定していて外すと薄い金属板も外れるので注意してください.
なおバッテリーとファンの固定ねじもメインボードを固定する役割を持っていました.逆にヒートシンクやM.2 SATA固定用のねじはメインボード側にねじ穴が用意されています.
ねじを外した後は無理に引っ張らないでください.メインボードの裏に1か所コネクタが残っているので慎重にひっくり返すようにしてください.その状態で残ったコネクタを外すとメインボードを取り外せます.

メインボードに残ったコネクタ

キーボードベストのコネクタの取り外し

すでにこの時点でメインボードを交換することはできます.ただ最後に外したコネクタを付けるのが大変なので,このコネクタに関するキーボードベースとのコネクタも外します.
このコネクタ回りの基板は底面からもねじ止めされいるので先に通風口(キーボードベースの支え用も兼ねる)をばらします.キーボードベースの出っ張りが刺さる2か所にあたります.
通風口はそれぞれ2つのねじで固定されています.

通風口のねじ

このねじを外し上に持ち上げるように(位置決め用の突起があるので)外すと取れます.両方外したら底面にある基板を固定している2つのねじを外します.このねじはキーボードベースとのコネクタを固定するためのねじになります.同時にフラットケーブルを止めているねじも外します.

キーボードベースとのコネクタのねじ

ねじを外したあとは上に抜くように外します.これでコネクタ部も取り外せます.

備考

本来はディスプレイを完全に外したかったですが,フレームとタッチパネルは接着剤等で固定されているようで,またほかのタブレットではドライヤーなどで温めながら薄いカードを刺して接着剤をはがしたりしてますが,CF-XZ6の場合タッチパネルが埋め込まれているのでカードもさせそうにないため,フロントシャーシ(フロントパネルの構造フレーム)ごと交換することにしました.

ディスプレイの交換

購入しなおしたCF-XZ6の中身

ということでディスプレイ(+一部の周辺機器)を外せたので購入しなおしたほうのメインボードを取り外します.先ほどいったんばらしたのでその時を参考に一気に交換しちゃいましょう.ということで裏ブタを外したら結構見た目が違いました...

購入しなおした方の裏ブタを外したところ

大きな違いはリアカメラがない代わりに銀色のフレームがつき,WAN関係の機器が追加されているのと,CPU周りにカバーがつけられていたところです.このカバーが曲者で自分では外し方がわからなかったのでグリス交換はあきらめました...

バッテリーを外す

先ほどと同様にバッテリーを外します.壊れたほうのバッテリーはS,新しい方はLと容量が1770mAhから3540mAhへと2倍の容量になっています.重さもその分増えていて91gが150gへと増えています.そのため内蔵バッテリーがLの時はキーボードベースのバッテリーもLにしないとPCが転倒するためSを使わないようにとされています.実際100°ぐらい開いた時点で不安定になるのでキーボードベースのバッテリーをSにしたときは画面をほぼ垂直に立てるか,キーボードベース上に何か置かないといけなくなります.とはいえ,内蔵が大きいことに越したことはないのでLのほうを内蔵にします.

WANのメインボードからの切り離し

WANについては現状使うつもりのないことから取り外すつもりでした.メインボードとの固定にかかわっていなかったのでケーブルを外すだけにしました.だたケーブルを固定している銀色のフレームはケーブルを外すうえで邪魔なので取り外しています.この辺りはリアカメラの交換と同じです.
なおこの時は「どうせWANを付けるかリアカメラを付けるかのどちらかしか選べないからコネクタに同じものを使っているのだろう」と思ってリアカメラを取り付ける気満々でしたが,まさかのピン数が異なる違うコネクタを使っていました!そのためリアカメラ用のコネクタのフットプリントはあってもコネクタがついていないので使えないという残念な仕様になっています...

リアカメラ・WANのコネクタ

上の画像はリアカメラ用ですが,赤丸がWAN用のコネクタ,青丸がリアカメラ用のコネクタになっています.

メインボードの取り外し

気を取り直してメインボードの取り外しを行います.先ほどの分解でねじの場所はわかっているのですべてのねじを外します.この時不要なところまで外さなければ楽に交換ができます.またディスプレイ側に残す周辺機器のコネクタも外します.

一気に外す際のねじとコネクタ

画像中の赤丸がねじで,青丸がコネクタです.なおあらかじめ通風口は外しています.
実際に取り外すとこんな感じになります.

メインボード+周辺機器

メインボードの取り付け,フレームの組み立て

そのあとは壊れたほうのディスプレイにこのメインボードを組み付け,コネクタをつなげなおし,バッテリーもLのほうを取り付け,ふたをして終了です.

まとめ

いかがだったでしょうか.CF-XZ6の詳細な分解を載せているサイト等がなかったので試行錯誤して分解していました.今後同じことをする人がいるかは知りませんが,参考になるといいと思います.実際,交換してからつい最近までずっと使い続けていました.自分はいろんなソフトを同時に開きながら作業するのでメモリが足らなくなったり,相変わらずZoomの画面が赤く点滅したり,FireFoxでPDFを開いたときに画面が真っ白になったりいろいろ問題はありましたが十分に使えていました.
本ブログの内容としてはここまでです(下に使っていたと過去形な理由を書きます)

追記

なぜ「使えていました」と過去形なのかはウィルス感染(おそらく身代金型のランサムウェア)の疑いが出たからです.ウィルス感染したPCにつなげた外付けHDDをそうだと気づかずこのPCにさしてしまいました.HDD内のデータが破損(誰かのEmailアドレスがついた変な名前になったうえに暗号化)していたのに気づいたのがウイルス感染に気づいたきっかけですが,セキュリティーソフトを入れていたためとりあえずは大丈夫だろうと思っていました.念のためネットからは切断し,現状のバックアップを取ろうと未使用のUSBメモリを挿入したところ,「ドライブで実行するソフトが見つかりません」みたいな警告(感染したPCでも出ていました)が表示され,感染したかもと思ったので最低限のデータを抜いた後はWindowsを終了しました.後程UbuntuのLiveUSB(これ自体には変更が保存されないよう設定)で起動し直し,別のHDDにフルバックアップとデータのコピーを行いました.なお現状ではCF-XZ6自体のデータが暗号化されたような跡はありませんでした(Ubuntu上でfindコマンドでSSD内を全走査しました).
Windowsの自動バックアップから復元するか,リカバリーから復元するかはまだ検討中です.セキュリティーソフトで排除できればいいのですが,悪魔の証明じみている(有るか無いかわからないウイルスを検出・排除する?)ので判断がつきにくいです...
感染したPCはWindows7だったのでおそらくWindows脆弱性をつかれたのだと思います(このPCでメールを開いたことはないので...).またセキュリティーソフトもきちんと動いていたか不明でした.皆さんも保証外の古いOS(今保証されているのはWindows10,Windows11の2つかな?)をあまり使わないように,またきちんとセキュリティーソフトを入れるようにしましょう.
なお感染したPCはそもそもPCの限界が近づいてきた中とどめを刺された感じでそもそも起動しなくなっています...
また最近迷惑メールに件名を装い(前に自分が送信した件名を使っていました...),ZIPファイル等を添付したメールがよく届いています.ZIPファイルやExcel等のマクロ有効化ブック等を開く際は添付元のメールの件名だけでなく,送信元や本文もきちんと確認するようにしましょう.
なにはともあれ,最近コンピュータウイルスが増えているので皆さん気を付けてください.