HAVRMの空空活動誌

「空空」は「うつらうつら」と読むらしいです.まぁ常に寝不足なもんで...

Rock Pi 4A v1.4+Penta SATA HATによるNAS構築 Vol. 3 ~HDDの認識失敗@Ubuntu Server 20.04~

こんにちは,HAVRMです.

前回に続きNASに向けた作業を進めていきます.

前回は組み立てできたのでシステムの設定を進めていきます.
havrm.hatenablog.com

ただタイトルにある通りこの記事では主にHDDの認識までいけません...

システムを起動する要件

今回Penta SATA HATとHDDをつなげて起動するので電源を改めて確認する必要があります.
Penta SATA HATのWikiには電源として以下のものがあげられています.

wiki.radxa.com

  • Rock Piの電源アダプターから供給
    • Rock Piのピンヘッダからは最大で5V 4Aの出力が可能
    • 35W以上の電源供給が必要(USB PDからなら非公式の12V 3A?)
  • Penta SATA HATの12V DCジャックから供給
    • 4つの2.5inch HDDとeSATAを使うなら12V 4A必要
    • 4つの3.5inch HDDとeSATAを使うなら12V 6A必要
    • DCジャックの形状は5.5×2.5mmである(書いてはないですがセンタープラスです)
  • ATX PSUから供給する
    • Penta SATA HATの上部にある4ピンのコネクタを使う
    • デスクトップPC用の電源のコネクタの1つの4ピンのものから供給する
    • 普通に使われているものでは余裕で足りる

なおここでの消費電力の計算はSSDが3W以下,HDDが2.5inchなら3~5W,3.5inchなら5~10Wと最近の機器の電力より余裕で大きく見積もっています.手持ちのでみると2012年製2.5inchのHDDが5V 1Aの5Wで,2021年製の3.5inchのHDDが5V 0.38Aで1.9Wでした.こうやってみると省電力化がだいぶ進んでますね...

とりあえず自分はATX PSUが本命で,ワンチャンUSB PDの9V 3Aで起動すればいいかなと思っていました.

実際に使うコマンド

仏ブログに使うコマンドについては書いてあって,次のものになります.不要かもしれないのですが,オプションのディスプレイやファンを使うためのインストールコマンドも実行しています.

$ curl -sL https://rock.sh/get-rockpi-penta | sudo -E bash -
# Radxaが用意した必要なパッケージのインストーラです.
# オプションのディスプレイを使わない場合は不要かもしれません

$ sudo i2cdetect -y 1
# HATをきちんと認識しているかの確認のようです.
# 問題がなければ次のような結果が返ってきます.
     0  1  2  3  4  5  6  7  8  9  a  b  c  d  e  f
00:          -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- 
10: -- UU -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- 
20: -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- 
30: -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- 
40: -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- 
50: -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- 
60: -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- --

$ sudo fdisk -l
# 認識しているディスク一覧を表示します.
# ここにHDDが表示されるはずです.
# 以下認識してないときの例
Disk /dev/ram0: 4 MiB, 4194304 bytes, 8192 sectors
Units: sectors of 1 * 512 = 512 bytes
Sector size (logical/physical): 512 bytes / 4096 bytes
I/O size (minimum/optimal): 4096 bytes / 4096 bytes


Disk /dev/mmcblk0: xx.xx GiB, xxx bytes, xxx sectors
Units: sectors of 1 * xxx = xxx bytes
Sector size (logical/physical): xxx bytes / xxx bytes
I/O size (minimum/optimal): xxx bytes / xxx bytes
Disklabel type: gpt
Disk identifier: xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

Device           Start       End   Sectors  Size Type
/dev/mmcblk0p1      xx      xxxx      xxxx  xxxx Microsoft basic data
...

実際の作業(実際の順番で書いています)

買ったSATA延長ケーブルが違った

以前これ用に買ったSATA延長ケーブルが確認したら使えないものでした.これはこちらの選定ミスで,そもそも間違った条件で調べていたためなので,改めて購入しなおしました.もともとバルク品(新品)の3.5inchのHDDを使う予定でしたが,届くのを待つ間2.5inchを挿して確認していこうと思います.

とりあえず簡単にUSB PDで起動してみる

デスクトップPCの電源を取り外して使う場合,ある端子を導通させる必要があります.

arms22.blog91.fc2.com

使っていない古い電源はあるのですが,導通するものを持っていなかったのでとりあえずUSB PDで起動してみました.この時計測はしてないですが,規格上9V 3Aを供給していたはずです.
電源を付けてみると実際にRock Pi自体に電源は入り,Penta SATA HATの電源ランプ(緑)は点灯したもののアクセスランプ(各SATAコネクタの隣に青色LEDが配置されています)が点灯・点滅しなかったので電源足りてないなとわかりました.この状態でも通常通りにRock PiにSSHでアクセスできました.

なおこの時でも上記の「i2cdetect」は正しい結果が帰ってきました.

ATX電源を使ってみる

Molexのコネクタをカシメてとりあえず導通させるケーブルを自作しました.

臨時コネクタ

早速つなげてみたのですが,ATX電源に電源自体は入ってFANが回り始めましたが,電力が出ません.Penta SATA HATに挿してみても相変わらず電力が出ません.こうなってから,「そういえばこの電源壊れている疑惑なかったっけ」と思い出し,断念.

DCジャックから電源を供給する

ということで急遽DCジャックから電源供給する必要が出ましたが,12Vの電源,しかも数A発揮できるものなど持っていません.ということで秋月電子通商で買いました.買ったものは12V 5A発揮できる「M-10663 AD-A120P500」とこの電源の出力端子は2.1×5.5mmなのでそれを変換する「C-13429 DCCABLE-2.1MMJ-2.5MMP」です.

akizukidenshi.com
akizukidenshi.com

ということでこれらを使って電源を供給し,2.5inchのHDDで確かめてみます(この時点ではSATA延長ケーブルは届いてないです...).今回は無事Penta SATA HAT上の青色LEDも点滅し,いかにも通信していますというのが伝わってきたのですが,「fdisk」で確認してもディスクを認識しません.ということでSATA-USB変換器を使ってみたところ,変換器を認識してもHDD自体を認識してくれません...これはHDDが壊れている可能性があります...
そうこうしているうちにSATA延長ケーブルが届いたので,3.5inchにつなげてみます.
なお買ったものはこれです.

同様にアクセスのランプは光るのですが,やはり「fdisk」で認識してくれません.なんか高周波音もしたのでとりあえず使うのをやめておきます.

最終手段で,以前セットアップしたものの使わずに死蔵していたmSATAを2枚挿して2.5inchのHDD/SSDのようにふるまえる変換器+mSATA×2を挿してみました.なおモードはJ-BOD(継ぎ足し)にしています.

変換器↓

挿入しているmSATA
・SUNEAST SE800 480GB(見つからない...)
・ADATA SP310 64GB(https://www.tekwind.co.jp/ADT/products/entry_s138.php

これについてはSATA-USB変換器であらかじめ認識されることを確認してます.
これについても「fdisk」で確認しても認識しませんでした...

原因は...?

ここまでくると初回に気にしていたOSのせいな気がします.

初回↓
havrm.hatenablog.com

ということで次回はOSを「Ubuntu Server 18.04」に変更してトライしていきます.
(ここまでで記事を切ったのはOSを変えたらきちんとできたためです)